詰め物・被せ物が外れた

まずは、近くの歯医者やかかりつけ医に「詰め物・被せ物が外れてしまった」ことを連絡し、すぐに診てもらいましょう。
外れてしまった詰め物・被せ物を再度接着する治療を施したり、別の治療によって歯の機能回復を図ることが可能です。
ご自身で詰め物・被せ物を再び付けることは、再接着できる可能性のある補綴物を破損させるおそれや、口の中を傷つけてしまう可能性があるため、控えるようにしましょう。

外れてしまった詰め物や被せ物は、処分せずに歯医者へ行くまで大切に保管しておきましょう。
お口の中や詰め物・被せ物の状態によって歯、再利用ができる場合もあります。
外れた詰め物・被せ物が破損したり、無くしてしまったりすると、再治療の際に治療費が高くつくことや完成までに時間がかかってしまう可能性があるため、注意が必要です。
保管をする際には、外れた詰め物・被せ物は軽く洗い流し、水の入った清潔な容器に入れておき、乾燥させないように気を付けましょう。

詰め物や被せ物が外れた場合、その箇所で噛まないように気を付けましょう。
歯肉が露出した状態になっている場合もあるため、食べ物の刺激を過敏に感じやすくなり、痛んだりしみたりする可能性があります。
また、患部周辺の噛む機能が低下してしまい、他の歯の欠けやひび割れが起こりうるため、なるべく硬い食べ物は避けるようにしましょう。

詰め物・被せ物が外れてしまった患部は、汚れや食べかすが溜まりやすいため、いつも以上に丁寧にケアしてあげましょう。
ケアが不十分であると、その箇所から菌が繁殖してしまい、虫歯や歯周病といったトラブルのリスクがあります。
患部は、柔らかい歯ブラシで力を入れすぎないように優しく磨いてあげましょう。
また、マウスウォッシュのような洗口液を使うことも、口の中を清潔に保つために有効です。

外れた詰め物や被せ物を、ご自身で付け直すことは避けてください。
たとえ元の位置にぴったり収まったように見えても、接着が不安定なため、また外れてしまう可能性があります。
ご自身で詰め物や被せ物を戻した場合、噛む力で詰め物が変形・破損したり、噛み合う歯が割れたりするリスクがあります。

外れた詰め物や被せ物は、捨てないで保管しておきましょう。
補綴物や歯の状態によっては、そのまま再利用できることがあります。
保管する際は、タッパーやチャック付きのポリ袋などに入れるのがおすすめです。
一方で、ティッシュで包むと詰め物がくっついたり変形したり、うっかり捨ててしまうおそれがあるため、気を付けましょう。

詰め物や被せ物が外れたら、歯質の弱い部分がむき出しになっている状態のため、放置しないように注意しましょう。
そのまま放っておくと虫歯が再発する恐れがあり、噛み合わせや歯茎にも悪影響を与える可能性があります。
痛みがなくても、できるだけ早く歯科医院で治療を受けるようにしましょう。

詰め物や接着剤が劣化することによって、脱離することがあります。
経年劣化によって、形が変わったり接着力が弱くなったりして、歯から外れるのです。
さらに、金属自体が腐食して外れることもあります。
経年劣化は避けられないため、詰め物や被せ物の作り直しや再セットなどの治療で対応します。

噛み合わせや歯ぎしりも、詰め物や被せ物が脱離する原因の一つです。
最初はぴったり合っていても、時間が経つにつれて金属が摩耗したり酸化したりして、噛み合わせが変わることがあります。
特に歯ぎしりによって過度の力がかかると、詰め物や被せ物が外れる可能性が高くなります。